略称 | FSFE |
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設立 | 2001年3月10日 |
種類 | NGO・NPO・慈善活動団体 |
目的 | フリーソフトウェアの啓蒙 |
本部 | ドイツを始めとするヨーロッパ各国 |
会員数 | 私人ならびに後援企業 |
代表(President)[1] | カールシュテン・ゲルロフ(Karsten Gerloff)[1] |
職員数 | 15名(FSFE Members)[2] |
ボランティア数 | 34名(FSFE Team)[1][注釈 1] |
ウェブサイト | FSFE |
Free Software Foundation Europe(略称FSFE)は、米国に活動基盤を持つフリーソフトウェア財団(Free Software Foundation, 略称FSF)の欧州における公式の姉妹団体として、欧州におけるフリーソフトウェアのあらゆる事柄に対処するため、2001年に設立された団体である。FSFとFSFEは財政面かつ法律面から見て異なる団体として扱われる。
FSFEは、ソフトウェアを入手しコントロールすることこそがデジタル社会に参加できることを決める、と考えている。それゆえ、フリーソフトウェアの定義に記述されているように、ソフトウェアを自由に利用し、複製し、改変と再頒布を行うことの出来る自由という権利は、誰もが等しく情報化時代に参入できる条件として必要であるとされる。
FSFEはフリーソフトウェアの推進そのものだけではなく、それが生み出す倫理性、思想性、社会性、政治性そして商業的価値を高めることも論ずるため、政治的、法的、社会的活動を行うことに注力している[3]。とりわけ以下の活動がその例に挙げられる。
FSFEは毎月彼らの活動を公開するニュースレターを英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語で発行している[8]。
FSFEは以下の文で始まる"Self-Conception"(「組織理念」)を公表している。
"The people of the Free Software Foundation Europe (FSFE), see ourselves as Europeans from different cultures with the shared goal of co-operation across cultures and of developing a common culture of co-operation from a regional to a global level.
We form a non-profit non-governmental organisation and network that itself is part of a global network of people with common goals and visions. We are not representative for anyone but ourselves and our work. Our common work and dedication to freedom in all aspects of digital society is what defines us."
参考訳:
「私達Free Software Foundation Europe(FSFE)は、自分たちを異なる文化の出身であるヨーロッパ人であり、諸文化に渡って協力し、またローカルからグローバルな水準へと、協力する共通の文化を発展させるという目的を共有する人間だと考えています。私達は、非営利かつ非政府的組織、そして共通の目的や未来像をもつ人々とのグローバルな繋がりの基となるネットワークを作り上げます。また、私達は誰かの利益を代表するものではなく、自分達自身そして自分達の仕事に責任を持ちます。私たちの共通の仕事と、デジタル社会の全ての側面における自由への情熱、これにより私達は定義されるのです。」
内部的な構成を見ると、FSFEはコンセンサス志向であり、個々人の作業参加並びに実施する意思により決定されるチーム構成を有する。コンセンサスによるアプローチが結果を生み出さないときや、素早い意思決定が要求されているときには民主制や代議制を模したシステムが代替的に用いられる。
FSFEは中央に「ハブ」("Hub")組織を置き、また場合によっては各地方には「チャプター」("Chapters")と呼ばれる法的団体を有するモジュール式の構造を持つ。ハブは慈善活動団体(‚eingetragener Verein‘, 略称e.V.)であり、ドイツに登録されている(ただドイツが選ばれた特別な理由は無い)。
FSFEは他のFSF関係の団体(FSF、FSFI、FSFLA)だけでなく、他の団体とも公式に協力関係にある[10]。多くは国家レベルで活動しているフリーソフトウェア団体である。
FSFEの現在の代表(President)は、カールシュテン・ゲルロフ(Karsten Gerloff)、副代表(Vice-President)はフェルナンダ・G・ヴァイデンである。創設時の代表は、ゲオルク・C・F・グレーフェである。当団体は数ヶ国のチームで構成され、欧州にあるFSFE European core teamが調整を行っている[1]。
2010年、FSFEは情報化社会の自由への取り組みを称えられ、「テオドール・ホイス勲章」("Theodor Heuss Medal")をオックスファムと共同で授与されている[11][12][13]。この勲章は、旧西ドイツ初代大統領テオドール・ホイスにちなみ名付けられた公正中立の財団法人、テオドール・ホイス財団[14]により、毎年シュトゥットガルトにて授与される。