作者 | O.Mizno(水野修) |
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開発元 | 株式会社テトラフェイス |
初版 | 1999年5月10日 |
最新版 |
Ver4.8.0 (Windows・macOS)
/ 2021年10月19日[1] |
対応OS | Windows / macOS(10.14.6以降) |
種別 | 3DCGソフトウェア(3DCGモデラー) |
ライセンス | プロプライエタリ |
公式サイト | metaseq.net |
Metasequoia(メタセコイア)は、株式会社テトラフェイスが開発・販売しているWindowsおよびmacOS用3DCGソフトウェアである。略称はメタセコまたはmetaseq。無償で提供されているが、ライセンスを購入してシリアルIDを入力するまでは機能が制限される。
Metasequoia 4以降にはStandard版と高機能なEX版がある。Ver3.1以前は通常版と無償版のLEがあるが、現在はVer3.1のライセンスを購入することはできない。
本項では、開発・販売元の株式会社テトラフェイスについても解説する。
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒151-0061 東京都渋谷区初台1-49-3 初台パークサイドハイツ207 |
設立 | 2012年9月 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 3DCGソフトウェアの開発・販売 |
代表者 | 代表 水野修 |
資本金 | 700万円 |
従業員数 | 1人 (2012年10月時点)[2] |
外部リンク | https://www.tetraface.co.jp/ |
1999年5月の初版リリース時からO.Mizno(水野修)が個人事業で開発やサポートを行っていたが、2012年5月から法人化の準備を進め、同年9月に株式会社テトラフェイスを設立[3][2]。Metasequoia上の表記は2012年10月公開のVer3.1 Beta7から法人名となった。なお、公式ブログでは「法人になったからといって開発や販売体制など実質的な面では何も変わらない」(2012年10月時点)と説明している[2]。
ポリゴンメッシュによる3Dモデルの作成(モデリング)に特化した3DCGモデラーである。
直感的でわかりやすい操作性、3DCGモデラーとしての機能性や扱いやすさ、入手のしやすさなど、日本における3DCGモデラーとして人気が高い。データ可搬性を重視しており、様々なファイル形式で入力・出力することができる。低価格であり、趣味で使用する個人ユーザーが多いが、プロが製作現場で使用することもある。採用段階でMetasequoiaの使用経験を認める企業もある[4][5]。
Metasequoia 4.3でボーンに[6]、4.5でモーフに[7]、4.8でパストレーシングによる物理ベースレンダリングに[1]標準対応するなど、これまでプラグインや別の統合ソフトと連携しなければ実現できなかった高度な機能も実装され始めている。
なお、Metasequoia自体は初版からC++ Builderを使って開発されていることが、公式ブログなどで言及されている[8][9]。
拡張子 | .mqo, .mqoz |
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開発者 | テトラフェイス |
種別 | オブジェクトファイル |
Metasequoia 4.7以降はMQOZ形式が標準形式となっている[10]が、この形式はモデルデータを含むMQO形式とボーンやモーフデータなどを含むMQX形式をZIPフォーマットでまとめたものである[11]。4.7より前はMQO形式とMQX形式が個別に保存されていた[10]。
開発者向けにC++用プラグインSDKを公開しており、シェアウェア版では外部開発者によるプラグインを利用することができるようになっている。32bit版のプラグインは64bit版のアプリケーションでは使用することができない。その逆もまた然りである。
プラグインのインターフェイス自体は基本的に後方互換性を持っているため、古いバージョンのSDKで作成されたプラグインであっても新しいバージョンのMetasequoiaで利用可能である。しかしMetasequoia 3.x以前は64bit版が存在しなかったり[12]、多角形ポリゴン (NGon)に未対応であった[12]ため、3.x以前のプラグインにもその制限が引き継がれている。
また、組込マクロ言語としてPythonを採用しており、簡単なバッチ処理などであればプラグインを作成・使用せずともPythonスクリプトを記述して実行することで素早く実現できるようになっている。Ver4.6.9時点でPython 3.6.7に対応[13]。各種モジュールを使用するにはそれぞれ対応する日本語版Windows用Pythonを別途インストールする必要がある。
Metasequoiaにはパストレーシングによる物理ベースレンダリング機能が搭載されている(Ver4.8以降)[1]。また旧来のスキャンラインやレイトレーシング (Ver4.0以降) を使うこともできる。
以前は以下の外部提供レンダラーが使われていた。
Metasequoiaは長らくボーンやモーフなどのキャラクターアニメーション向け機能を搭載していなかった。アントラッドはMetasequoia向けキャラクターアニメーションツールとしてMikotoをリリースしたが、2003年のMikoto 0.4fを最後にその更新を停止した。その後、mqdlは、Mikotoの後継として、Metasequoia用のキャラクターアニメーションプラグインKeynoteをリリースした。
2008年、樋口優によりキャラクターアニメーションソフトウェアのMikuMikuDance (MMD)がリリースされると、MMD用モデルの製作のためにMetasequoiaとPMDエディタ/PMXエディタの組み合わせが使われるようになった。2011年、MikuMikuDanceの開発終了が宣言され、MikuMikuDanceのクローンソフトウェアが多数登場した。
その後、Metasequoiaはバージョン4.xでボーンやモーフに直接対応し、MMD用のテンプレートも付属するようになった。
2004年7月に、Metasequoiaに収録するサンプル用モデルデータを募集するため、モデルコンテスト2004が開催された。告知から応募締め切りまで1か月しか無かった上、MQOファイルとテクスチャ用ファイルを圧縮して1MB以内であること等の制約があったが、40件近い応募があった。現在Metasequoiaに収録されているサンプルモデルの内、日本橋麒麟像(NihonbasiKirin)、Tank、魔道少女(witch)、violin、meka、kame の6つは、このコンテストの最優秀賞および入賞作品である。
なお、このモデルコンテストの表題には2004と付いているが、コンテストが行われたのは2023年現在、まだこの1回のみである。