Theora
拡張子.ogv
MIMEタイプvideo/ogg
開発者ザイフォ財団
初版2004年6月1日 (19年前) (2004-06-01)[1]
種別動画圧縮フォーマット
包含先Ogg / Matroska
派生元VP3
国際標準Theora Specication
libtheora
開発元 ザイフォ財団
初版 2004年8月4日 (2004-08-04)
最新版
1.1.1 / 2009年10月1日 (14年前) (2009-10-01)
最新評価版
1.2.0alpha1 / 2010年9月23日 (13年前) (2010-09-23)
プログラミング
言語
C
種別 動画コーデック
ライセンス 三条項BSDライセンス
公式サイト www.theora.org
テンプレートを表示

Theora (セオラ、シオラ) は、オープン非可逆動画圧縮ファイルフォーマット、または、そのコーデックである。オープン音声ファイルフォーマットである Vorbis の開発元として知られる Xiph.orgVP3を基にして開発した。

概要

TheoraはOn2のVP3を基とした後方互換のフォーマットである。ただし、ファイルフォーマットレベルでの互換性は無い。Oggコンテナフォーマットの標準ビデオコーデックとして利用され(同時に音声には通常Vorbisが使われる)、Ogg Theoraと呼称されることもある。 仕様とその標準的な実装であるlibtheoraはオープンソースで提供される (BSDライセンス、ロイヤリティフリー)。

動向

フォーマットは2004年8月、libtheora1.0 Alpha 3リリース時に凍結され、2008年11月に正式に1.0として安定版の参照ライブラリlibtheora 1.0がリリースされた。 長い間エンコーダ部分の改善は行われなかったが、1.0のリリースにおいて開発元のXiph.orgはエンコード品質を大きく改善するという新しいエンコーダ“Thusnelda” (Theora 1.1) が2009年9月24日にリリースされた。 FFmpegのコアライブラリであるlibavcodecでも限定的ではあるがTheoraの開発された。しかし、普及しないまま、より進んだ競合のコーデックが多数現れたたことや、Xiph.Org自身もDaalaという後継コーデックを開発したため、今後普及する見込みはなくなってしまった。

特徴

利用例

HTML5への策定をめぐる議論

特許上の懸念が少なくフリーで利用できるTheoraは、HTML5における標準動画コーデック候補としてMozilla Foundationオペラ・ソフトウェアなどから支持されていたが、Appleノキアなどの反対により撤回された。またGoogleも、H.264/MPEG4 AVCなどのより新しい圧縮コーデックと比べて圧縮率で劣るTheoraはYouTubeで使用できる水準に満たないと考えている[2]。一方で、たとえばXiph.orgのGreg Maxwellは独自に行った同一ファイルサイズでの比較検証において、TheoraはH.264に対してわずかに劣るものの、実用上は遜色ないと主張していた[3]

2009年8月現在でTheoraはすでにMozilla FirefoxOperaGoogle Chrome (Chromium) などのウェブブラウザでサポートされていて、<video>タグを用いることでプラグインなしに再生が可能である[4]

コンテナ形式と拡張子

通常はOggコンテナに格納され、ファイルの拡張子は.ogvとなる。音声コーデックはVorbisが使われる。 従来のビデオコーデック同様にDirectShowを利用したコンテナ形式 (AVI、MKV等) に格納することも可能だがあまり使われることはない。

注: (Theora+Vorbis).ogg

拡張子.oggは非推奨となったため、現在は拡張子.ogvが使われる。

脚注

  1. ^ Giles, Ralph (1 June 2004). "Theora I bitstream freeze". theora-dev (Mailing list). 2011年1月18日閲覧
  2. ^ HTML 5 drops open-source video codec, ZDNet UK
  3. ^ YouTube / Ogg/Theora comparison, Xiph.Org
  4. ^ グーグルがOn2買収、videoタグの膠着状態に終止符か, @IT

関連項目

外部リンク